6月5日、東京コンベンションホールで行われた「HRサミット2014」にて東京大学大学総合教育研究センター准教授 中原淳先生が著書『研修開発入門』(ダイヤモンド社)の出版記念講演を、ダイヤモンド社間杉俊彦が内定者フォローに関する講演を行いました。

特大講演会場で行われた東京大学大学院 総合教育研究センター准教授 中原淳先生の講演には250名以上が来場し、会場は満員御礼となりました。講演内容はあなたの会社には「仕事に役立つ研修」がありますか‐『研修開発入門』出版記念:理想の研修の作り方‐。

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中原先生はダイヤモンド社から出版された『研修開発入門』の内容をベースに、研修開発の7つのポイントについて解説。

まずは、そもそも「研修とはなにか」。
研修とは、「組織の目標・成果達成のために仕事の現場を離れた場所で、メンバーの学習を組織化し、行動の変化を導くこと」と定義。「研修=教えることではない」ことを強調します。

次に効果の高い研修につながる次の7つのポイントを解説。
1.目的の原理
2.学習者中心の原理
3.構造化と多様性の原理
4.学習者共同体の原理
5.フィードバックと内省の原理
6.エンパワーメントの定義
7.職場巻き込みの原理
(これらの内容についてはぜひ、『研修開発入門』をお読みください)

PIC06393_R大会場でのセミナーにもかかわらず、中原先生の代名詞ともなっている「①聞いて②考えて③語って④気づく」ラーニングバー形式は健在。隣同士で話し合うセッションもあり、「研修開発、20問チェックシート」も配付されるなど、短い時間ながら、参加者にとっては自社の研修について振り返って考える機会となっていたようです。

セミナー終了後は中原先生による『研修開発入門』の即売&サイン会。中原先生は一人ひとりの参加者と名刺交換。サインをしながら、多くの参加者と話をされていました。

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一方、中講演会場では、ダイヤモンド社人材開発編集部 副部長 間杉俊彦による講演、内定者フォローから始まる「成長サポート」全解説‐入社前コミュニケーションで期待感を高め組織になじむ‐が行われました。

講演では、今、内定者フォローが重視されている理由として、「内定辞退の防止」というネガティブな理由と「早期戦力化の第一歩」というポジティブな理由の2つを挙げ、それぞれに対して、効果的な内定者フォローのポイントを解説。

まず、「内定辞退の防止」に対しては「ミスマッチ感の解消」が重要とし、そのためには、「その会社での働き方を知る」「社風を知る」「働く価値観を考えてみる」「なぜ給料をもらえるかを考える」というポイントを押さえた内定者フォローが効果的だと話します。PIC06290_R

次に「早期戦力化」のためには、「内定期間から3年目までのコミュニケーションが重要」と強調します。若手社員が入社3年以内に離職する理由としては、「成長実感の欠如」、「ロールモデルの不在」、「入社前のイメージと異なるというミスマッチ感」などがあり、これらを防ぐためにも、内定期間から育成が始まっているとの認識で、コミュニケーションを図っていくことが大切とのこと。ダイヤモンド社の内定者フォローツール「フレッシャーズ・コース」はこうしたポイントを踏まえたうえで構成されています。

その後、「フレッシャーズ・コース」を使った内定者フォロー5つの活用事例を説明。最後に、スマートフォン・タブレット・PCで利用することができる新商品、「Webフレッシャーズ・コース」について紹介し、自社のニーズにあった内定者フォローツールを選択してほしい、と締めくくりました。