2016年10月14日

精神科医の吉野聡氏、南山大学中村和彦氏によるセミナー「ストレスチェック制度の実効的活用」が開催されました

 

2016年10月12日(水)13時より、御茶ノ水のソラシティカンファレンスセンターにて、「ストレスチェック制度を契機として、健全でより良い組織をつくるストレスチェック制度の実効的活用」と題するセミナーを開催いたしました。

 

ストレスチェック制度は、現状、ストレスによるメンタル不調を未然に防ぐための施策として受け取られていますが、この制度の本質は労働者が活き活きと働く職場づくりを推進するものです。では、ストレスチェック制度を人材開発や組織開発に積極的に活用するためには、どうすればよいのでしょうか。お二人の専門家にご講演いただきました。

 

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前半は精神科産業医である新宿ゲートウェイクリニック院長の吉野聡氏より、「ストレスチェック制度の課題と結果の有効活用法~ストレス対処能力を磨き、人材開発につなげる~」というテーマでご講演をいただきました。吉野氏は、ストレスチェック制度の概要と共に、企業のメンタルヘルス対策が企業業績に与える影響などについて解説。しかし、「ストレスそれ自体は悪者ではない」と話します。ストレス反応のメカニズムに触れ、ストレスの全くない仕事はなく、適度なストレスはむしろパフォーマンスを上げる原動力になることを指摘。ストレスを成長の力に変えるためのストレスマネジメントの必要性を説き、「ストレスチェック制度を、健康経営に対する投資となるよう有効に活用してほしい」と話しました。

 

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後半は、組織開発研究を専門とする南山大学人文学部心理人間学科教授の中村和彦氏から、「健全でより良い組織をつくるための組織開発」についてご講演をいただきました。

中村氏は組織開発を「組織の健全性、効果性、自己革新力を高めるために、組織を理解し、発達させ、変革していく、計画的で協働的なプロセスである」と定義。

組織では、表面的な話題、課題、仕事などの内容的な側面「コンテント」だけではなく、組織、グループ、人間関係の内部で起きている感情や関係性、風土といった「プロセス」が成果に影響します。組織開発とは、この「プロセス」に着目し、その「相互作用する要素の複合体」システム全体に働きかけて、組織をよくしていこうとすることである、と中村氏は話します。

組織開発を進める場合、まず「現状の理解(今、何が起こっているか?)」から始めるのですが、中村氏はストレスチェックテストの集団分析を「現状の理解」に活用することで、効果的な「診断型組織開発」を進めることができると話します。具体的には、ストレスチェックテストの集団分析を職場にフィードバックした上で、「職場活性化ミーティング」の中で対話を行うことで、プロセス上の問題を明確化し、改善するための取り組みの計画を立てていく、といった流れです。こうした組織開発を行う場合の注意点や働きかけの方法、ファシリテータ育成などについてもお話しいただきました。

 

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最後はダイヤモンド社人材開発編集部長の永田正樹から、「強い個人の育成」と「職場環境改善」に活用できるダイヤモンドストレスチェックサービスD-WATをご紹介いたしました。D-WATの集団的分析は中村氏監修の診断モデル『TLRモデル』を用いており、職場のプロセスを確認する一助となるように構成されています。ストレスチェックを機に、組織を強くしたいとお考えの人事・人材育成担当者の方はぜひ、単にストレス状態を診断するだけではなく、診断結果の人材開発、組織開発への活用までを考えて開発されたダイヤモンドストレスチェックサービスD-WATの導入をご検討ください。