11月26日、青山TEPIAホールにて北海道大学経済学研究科 松尾睦先生による講演&ワークショップが行われました。テーマは、「進化するOJT ~経験から学ぶ仕組み作り~」。60名以上の企業の人事育成担当者の方々にご参加いただきました。

第1部は、松尾先生によるご講演。経験学習の基本理論とOJTのポイントについて解説いただきました。_Y6J1359_R

先行研究によると、大人の学びは──
70(仕事経験からの学び):
20(他者からの学び):
10(研修・書籍からの学び)

という割合で、仕事経験から学ぶことが圧倒的に多いと言われています。つまり、成長し続けるためには「仕事経験」を積み重ねることが大切。そして、人が「いい経験」を通して成長するためのモデルが、「経験学習モデル」です。

そして、この「経験学習モデル」のサイクルを回していく力こそが、「経験から学ぶ力」なのです。経験から学ぶのは若手だけでなくマネジャーも同様です。

松尾先生のマネジャーの成長に関する研究によると、マネジャーの成長を促す経験は下記の3つだといいます。

部門を超えた連携の経験(連携)
変革に参加した経験(変革)
部下を育成した経験(育成)

このうち、部下育成経験は、目標を明示し、それを浸透させる力が身につけることにつながるとのことです。

しかし、同じ経験をしても、成長する人としない人がいます。その違いはなんでしょうか?それこそが「経験から学ぶ力」なのです。では、そもそも「経験から学ぶ力」とはどんな力なのでしょうか?

「経験から学ぶ力」は、

①ストレッチ
②リフレクション
③エンジョイメント

の3つ。そしてそのベースに「思い」「つながり」が必要とのこと。では、どうしたら、この3つの学ぶ力を伸ばすことができるのでしょうか?

育て上手な課長は下記のような特徴があるそうです。

ストレッチ課題を支援している
聞ききって、振り返らせている
仕事の意味を伝え、考えさせる

講演では、様々なテーマについてのお隣ディスカッションや「OJT力」の簡易チェックテストなども。短い時間ではありましたが、参加者の方々には「経験から学ぶ力」について理解していただけたのではないでしょうか。

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第2部では、サントリーホールディングス キャリア開発部秋山憲太氏による事例発表です。サントリーでは新人に対して、入社1年目で社員が仕事の基本を身につけるためのスキルや知識を、3か月毎に上司、コーチャーの評価、アドバイスを受けながら習得を目指す新人教育の仕組みがありました。しかし、現場からは「自主性がない」「他者への気遣いがない」など、「仕事への取り組み姿勢に問題がある」という声がしばしば寄せられ、「主体性」と「協調性」という基本姿勢が課題となっていました。

そこで、「主体性」「協調性」といった基本姿勢に関する育成も盛り込んだ「成長実感シート」を開発し、このシートを用いた新たなOJT支援策を導入。現場や上司により、バラツキが生じやすいOJTの質を高め、新人の「経験から学ぶ力」を高める施策として機能しています。サントリーでは、新人として外国人も採用しており、外国人の新人向けOJTも成長実感シートを用いることでスムーズに進んでいるそうです。

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そして、来年1月7日からは、松尾睦先生による人材育成担当者向け「経験学習実践塾」第3期~経験学習を促すマネジメントの仕組みづくり~全3回コース(2014年実施)が開催される予定です。「経験学習実践塾」とは、ゼミ形式で松尾睦教授から直接アドバイスを受けながら、自社課題の解決に取り組むことができるアクションラーニング型の人気講座です。

参加者は自社の課題解決に取り組む実践を通して、「経験学習理論」を学ぶことができます。

「今年度中に、新しい人材育成の仕組みの導入を成し遂げたい」「来年度の経営上の人材育成施策を策定したい」とお考えの方、またとないチャンスです。ぜひ「経験学習実践塾」にお申し込みください。

松尾睦・北海道大学大学院教授による
  第3期 「経験学習実践塾」
  ~経験学習を促すマネジメントの仕組みづくり~

 <日程> 1月7日(火)10:00-18:00  3月10日(月)10:00-18:00
        5月10日(土)13:00-18:00

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https://jinzai.diamond.ne.jp/item_detail.command?item_cd=SEMINAR0127&category_cd=